Twitterで書いた二次創作SSを載せていくだけの場所。 夢も腐もある無法地帯。
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酷く反抗的な目が俺を見上げてくる。その身を拘束されて、無様にも床に這いつくばり、荒息をたてるそいつの姿は、まさに獣だった。
「中々似合っているじゃないか」
「てめぇ……何のつもりだ」
「そんなの分かりきっているだろう、躾だ」
「はぁ?躾だぁ?ふざけたこと抜かしてんじゃねぇよ」
わざわざ猛獣に相応しいようにと口輪をつけてやったのに、それでもこいつはギャンギャンと吠えたてて煩くて仕方がない。まぁ、いきなり拘束されて獣同然に扱われれば俺でも不愉快にはなるのだが、今はそんなことはどうでもいい。
折角こいつを捕らえたんだ。さっさと主人が誰なのかを思い知らせてやらなければ。
「あまり生意気なことはするな。酷くするぞ」
牽制の意味を込めて、奴の首輪に繋がったリードを引く。軽く首が圧迫されたのだろう、少し奴の声が小さくなった。
「はっ、やれるもんならやってみろ」
「そうか、お前がそう言うなら仕方がない」
こいつの性分だ。初めから素直に従属するとは思っていなかったが、これは中々に骨が折れそうだ。仕方なくさっきより強くリードを引くと、流石に息が詰まったのか大人しくなった。
さて、こいつはどのくらい躾れば大人しくなるだろうか。いや、そう簡単に心が折れてしまっても面白くない。いかにこのまま買い殺せるのかを楽しんだ方がいい。
しばらくしてから手の力を緩める。ようやく呼吸の赦されたこいつは、吠えることも忘れて懸命に酸素を求めていた。その姿があまりにも滑稽で、思わず笑いが込み上げそうになる。
「さて、自分の身の程は理解できただろう」
「くっそ……」
涙を浮かべた目で睨まれても何も怖くはない。寧ろ、加虐心を駆り立てられて仕方がない。
さて、まずは手始めに何をしてもらおうか……。
「獣らしく、主人に愛想よくすり寄ってみろ」
側にあった椅子に座して、奴の口輪を爪先で押し上げる。まだ息が整わないこいつは、文句こそ言わないものの、低く唸りをあげていた。
奴の瞳の奥では反抗の炎が燃えたぎっている。まるで煉獄だ。
今、この口輪を外そうものなら容赦なく噛みついてくるに違いない。それも構わないが、今はこの姿を堪能するのもいいだろう。