Twitterで書いた二次創作SSを載せていくだけの場所。 夢も腐もある無法地帯。
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一人の人間を恨み、憎しみに堕ちた俺の魂は闇に染まった。寒く、苦しく、それでいて心地のいい暗闇。その深淵で俺はひたすら憎悪を吐き出し続けてきた。
この心に光が浴びる日は二度と来ない。たとえ復讐を果たせても、浮かばれることはない。一度堕ちた身は朽ち果てるまで漆黒のままであり続ける。
そう思って疑ってはこなかった。
それなのに、何故俺の目の前はこんなにも眩しいのだろうか。
「黒羽が白い服って何だか斬新だな。すごく似合ってるぜ」
「馬子にも衣装とはこのことだな」
二人の天使が俺に頬笑む。一人は若干憎たらしくはあるが、どちらも目が焼かれてしまいそうなくらいに眩しい。
今の俺は白を纏っている。その姿はどう見ても天使そのものだ。これは本当に俺なのだろうかと疑いそうになる。本物の天使に誘われ、自分も天使だと錯覚しているだけではないのか、と。
堕天使は二度と天使には戻れない。それならば、俺の翼の穢れのない色は本物か偽物か。
その答えが見つかるまで、俺は笑えそうにない。