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SS置き場

Twitterで書いた二次創作SSを載せていくだけの場所。 夢も腐もある無法地帯。

朔空君がバベル君にお仕置きするSS

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朔空君がバベル君にお仕置きするSS


アルバム特典のドラマCDで、プロデューサーちゃん部屋を覗いた二人がどんなお仕置をされたのか、勝手に妄想して書き殴りました。

▪▪▪▪▪▪


最初はくすぐったいだけだった。ゆるゆると腰や脇腹を指が滑る度に小さな笑いが溢れる程度だった。
「さく、くすぐったい」
「はぁ?何笑ってるの?これはお仕置なんだけど」
入ってはいけない部屋に立ち入ってしまい、朔空はとても怒っていた。だから『お仕置』にどんな事をされるのかと心底肝が冷えたが、思っていたよりもずっと優しい行動に、バベルは安心していた。
「ふふっ、ごめんなさい。さくがやさしいから…」
「……まぁ、いいけど。今のうちに笑っときなよ」
笑いを溢すバベルを見下ろす朔空の目は、彼とは対極的にとても冷たい。いつも仲間として向き合っている時には決して見せないような、底冷えするような目だ。
だが、反射的に流れる涙のせいでバベルはそれに気付いていなかった。
彼の隣では、逃げないようにと手足を拘束された黒羽が、不安そうにその様子を眺めている。朔空は、時々ちらりと黒羽を一瞥しては、『次はお前がこうなる』と見せつけるようにバベルの体に指を這わせた。
「はぁっ、………はっ、はっ…」
最初はただこそばゆくて笑っているだけだったバベルの声は次第にか細くなっていく。楽しげな声色には、いつの間にか悲鳴に似た苦悶が混ざり、濁っていった。
それでも朔空は擽るのを止めようとしない。それどころか、彼の苦手な箇所をしつこく攻め立てた。
「はっ、あぅ……さく、くるし………」
呼吸が上手く出来ない。それなのに反射的に息を吐き出してしまう。
必然的に酸素の少なくなった体は何とかして息を吸おうとするが、朔空はそれを赦そうとしなかった。
「どうしたの?さっきまであんなにたのしそうだったのに。もっと笑ったらどう?」
「はっ、はぁっ……むり、もう、やめ…………」
「何言ってるの?止めるわけないでしょ。言ったよね、これはお仕置だって」
ツー、と爪の先で腰のラインをなぞり下ろす。その度に、ビクリと跳ねる体と連動して、バベルの喉から叫ぶような掠れた吐息が絞り出された。
抵抗しようにも力は入らない。それに、今の朔空に歯向かう気力など微塵もなかった。
「いい顔になってきたじゃん。そろそろ擽るだけじゃ飽きてきたんじゃない?」
息苦しさに取り乱すバベルにトドメをさすように、少し前から首筋を撫でていた朔空の指が、グッと気道を圧迫した。
「ーーーっ!」
完全に息の止まったバベルの体がビクリと跳ねる。その圧迫は一瞬だったが、意識が真っ白に浮き上がりそうになった余韻は、バベルの全身に浸透していた。
涙が止まらない。酸素を求めて大きく開いた口から唾液が流れ落ちていく。不規則に乱れた鼓動は彼の頬を紅潮させ、時々体を痙攣させた。
朔空はバベルに馬乗りになり、両手で彼の顔を包み込む。そして、真っ直ぐに射殺すよくな視線を落とした。
「泣いてないでこっち見なよ」
唸るような、怒気を吐き出すような朔空の低い声に、バベルは恐怖して体を硬直させた。朔空の顔を見るのが怖いが、従わなかったらどうなってしまうのか分からず、おそるおそる視線を交わらせる。
「次、同じ事をしたらこんなものじゃすまないよ。分かった?」
バベルは小さく首肯く。
「返事は?」
「ごめんなさい………」
「よしよし、いい子だね。じゃあ、今回は許してあげる」
バベルがか細い返事を何とか吐き出た後で、朔空はようやく笑った。だが、貼り付けられただけの笑顔なのは明白で、バベルは始終怯えていた。
朔空は何回かバベルの頭を撫でて、彼を解放した。それから黒羽の方を振り向き、再び凍てつくような表情を浮かべたのだった。
「おまたせ、黒。悪いけど、バベルみたいに優しくしてあげないから覚悟してね」
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