幸せな夢を見た。種類も名前も分からないが色取り取りの花が咲き乱れる庭園にいて、そこで双海は嬉しそうに笑っていた。ただでさえ眩しい笑顔に、太陽の光が差し込んで目がくらんだ。
「見て見て、一誠。この花、一誠の髪と同じ色してるよ」
一体何がそんなに嬉しいのか、子供みたいにはしゃぐ双海を見ているとこちらまで毒気が抜かれていく心地がした。花と同じといわれても男として喜んでいいものか微妙だが……。
「それなら…」
ふと、傍に咲いていた花に目を落とす。これくらいなら俺でも名前を知っている、小さな黄色い花。
「お前はこれだな」
「えっ…」
庭園の奥に行こうとしていた双海がふと足を止めた。そのままこっちまでトコトコと戻ってきて、視線を落とす。そして首を傾げた。
「タンポポ?」
「おう、お前はこれだな」
「え~、どこが?俺全然黄色ってイメージないけど…」
納得がいかないのか、双海は眉を下げた。
「違ぇよ」
面白くなさげに膨れる双海の頭を撫でる。
「ほら、なんだ……身近にあるのが当たり前っていうか、洒落た花なんかよりずっと俺には馴染みがあるだろ」
「それって、一誠にとって俺は傍にいるのが当たり前ってこと?」
「まぁ…そうだな」
「そっか。えへへへ、それならいいや」
傍にいるのが当然。たったそれだけの事で膨れっ面が一瞬で緩んていく。それどころか調子に乗って、もっと撫でろと体を止せてくるんだから、全く単純な奴だ。まぁ、嫌いではないんだがな。
「ねぇねぇ、一誠。キスしようよ」
「はぁ?」
「いいじゃん。ほかには誰もいないんだしさ。ね、いいでしょ?」
完全に甘えモードになった双海が手を伸ばしてくる。真っ直ぐに俺を見上げてくる。ったく、そんな目で見てきたら断るなんでできねぇだろうが。
「ちっ、こっち向け」
双海の手を引く。そのままつんのめって近づいてきた双海の唇に噛みつく。まさかこんなふうにされるなんで思っていなかったんだろ、双海は目を見開いていた。
賑やかな電子音が聞こえる。頭もとからガンガンと聞こえてくる音源に手を伸ばすと、どうやらそれは俺のスマートフォンだった。
「……夢か…」
さっきまで辺りに咲き誇っていた花は消え去っていた。眩しい日の光も、甘い花の香りも、夢だと認識した瞬間にあっけなく記憶の断片になっていく。だが、一つだけ消えないものがあった。
「うーん、いっせい……」
むにゃむにゃと寝言を呟く双海。一体なんの夢を見ているのか、しきりに俺を読んでいるようだった。まぁ、やたらと緩みきった顔をしているから悪い夢ではなさそうだ。
「起きたら聞いてみるか」
ついでに俺の夢の話もしてやろう。そしたらこいつはどんな顔をするだろうか。照れるか、困惑するのか、それとも……。
「くくっ、間抜けな面して笑いそうだな」
夢の中のあいつみたいに笑ってくれたら最高だ。
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